親の意見とナスビの花は、千にひとつの無駄もない。
というのもあります。
ナスの花は、咲けば必ず実になると言われています。事実、私の畑でもナスは非常に成りがよいです。トマトやキュウリ、カボチャに比べるとよくわかります。
さて、それは何故か?花の構造が受粉しやすい構造になっているのです。
ナスの花はほとんどが下を向いて咲きます。ナスの雌しべは雄しべよりも長く、長い雌しべを短い雄しべが取り囲んでいます。写真で、黄色いのが雄しべ、それよりも長く突き出ている白いのが雌しべです。花粉は雄しべの先に空いている穴から出ます。風が吹いたり虫が止まったりしたときに雄しべがゆれて花粉が出ます。花が上を向いていると花粉は下に、つまり花びらの上に落ちてしまいます。でも、花が下を向いていれば雄しべから落ちた花粉は長い雌しべに付きやすいのです。
つまり受粉する確率が非常に高いのです。
それで、千にひとつの無駄もないというわけです。
でも、親の意見と比べられてもねえ、とナスは言ってるかもしれません。
畑に行くと、いろいろな発見があります。ただの食物、生産物と思ってしまうと面白みはなくなりますが、ゆっくり時間をかけて観察できるといろいろなことを学べます。
でも、野菜の花が皆下を向いて咲くわけではありません。上を向いて咲く花もたくさんあります。そのうち野菜の花の写真を見せるページも作ろうかな。